メグロの孤独日記

孤独な哲学科の大学生です。

私のゴキブリ戦記〈その2〉

そのまま眠ってしまい目が覚めたのは朝5時ごろだっただろうか。

 

寝る前のことは記憶に残りやすいと受験期に聞いたことはあるがこういうことかと今更ながら気づかされる。起きた瞬間昨晩の恐怖を思い出したのだ。

 

記憶がフラッシュバックしひどく身震いしたが、意を決してラーメンの器を覗いてみることにした。

 

緊張したが勇気を出してちらりとみる。

 

......なんと。

 

なんとなんと。

 

小さい奇跡は起こるものだ。

彼は私が昨日の夜に食べたラーメンに飛び込んでいた。

私は浮き輪を浮かべる日曜日よりの使者THE HIGH-LOWS の曲をパクった)にはならず、この奇跡をおおいに喜んだ。

 

自分自身が手を下すことなく彼はダイブしてくれた。

私はやっていない。私は無実だ。

と、嬉しさで朝っぱらから役者ごっこをしていた。

 

おなくなりになったゴキブリの前でひと通り酔いしれて我に返り、ラーメンを処理しなければいけないことに気づく。

ビニール袋に入れ、できるだけ汁を抜いて、きちんと先を結びゴミ箱に入れ、フィニッシュした。

 

というのが初めてのゴキブリとの戦いである。

 

まだ続く。